男の子の初節句の祝い方・端午の節句の由来

初節句

男の子の初節句の祝い方・端午の節句の由来

Index

・男の子の初節句とは?
・端午の節句の由来
・端午の節句のお飾り
・内飾り(五月人形の由来)
・外飾り(こいのぼりの由来)
・節句飾りの飾り方
・男の子の初節句の祝い方
・お飾りの準備
 ・食事会
・まとめ

初節句とは

生まれて初めて迎える節句を「初節句」と言います。
初節句は、赤ちゃんの無事な成長を祝い、今後の健やかな成長と厄除けを願う行事です。
生まれて初めて行う一生に一度の行事なので、無事な成長を願い心からお祝いしたいですね。

初節句は、男の子は5月5日端午の節句、女の子は3月3日桃(上巳)の節句に行います。
生まれてすぐの場合は翌年に行うこともありますが、1~2か月で赤ちゃんもお母さんの体調も良ければ、初節句を行っても問題ないでしょう。
男の子の初節句のお飾りの仕方や祝い方などの基本マナーを見ていきましょう。

端午の節句の由来

日本の端午の節句は奈良時代から続く古い行事です。もとは月の端〔はじめ〕の午〔うま〕の日という意味で、季節の変わり目である端午の日に、病気や災厄をさけるための行事がおこなわれていました。5月に限ったものではなかったのです。端午の日に邪気を避け魔物を祓う薬草摘みをしたり、蘭を入れた湯を浴びたり、菖蒲を浸した酒を飲んだりあるいは湯に入れて「菖蒲湯」として浴するという風習がありました。

月の端〔はじめ〕の午〔ご〕と五〔ご〕の音が同じなので、毎月5日を指すようになり、やがて5月5日のことになったとも伝えられます。
そして、平安朝のころから、子供らは「菖蒲」で飾った紙のかぶとをつけ、石合戦な どの遊びをしていたそうです。
武家時代となると「菖蒲」が「尚武(しょうぶ)」と音 が通ずるために、さかんとなり、尚武(武士を尊ぶ)の節句へと移っていきました。
この流れを受け、江戸時代には徳川幕府の重要な式日が5月5日と定められ、大名や旗本が式服で江戸城に参り、将軍にお祝いを奉じるようになりました。また、将軍に男の子が生まれると、玄関前に馬印〔うましるし〕や幟〔のぼり〕を立てて祝いました。こうして時代と共に男の子の誕生と成長を祝うお祭りへとなっていきました。
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端午の節句のお飾り

午の節句の飾りは、五月人形の内飾りと、こいのぼりの外飾りとに分けられます。

★内飾り【五月人形】由来

五月人形とは、ひとりひとりの災厄を身代わるという風習から誕生したもので、男の子が健やかに、強くたくましい男性に成長するようにとの願いを込めて飾る人形です。鎧(よろい)や兜(かぶと)飾りをよく見かけますが、これは身を守る防具である鎧兜(よろいかぶと)が、子供を守ってくれるようにという意味が込められています。
古来より、厄除けで飾るものを兄弟で共有したり、親から子へ譲ることは厄除けという本来の姿から外れ、災いを共有したり、引き継がせてしまうと伝えられています。

★外飾り【こいのぼり】由来

江戸時代初期に「武者絵のぼり(節句(せっく)幟(のぼり))」が誕生しました。絵のぼりというのは、武家の旗指物(はたさしもの)、時代劇でよく見る家紋の描いた旗に絵を描き、端午節句に飾る幟旗(のぼりばた)です。「端午の節句に旗指物を、虫干しをかねて飾る」という風習があったそうです。

その絵のぼりの定番の図柄に「登竜門」がありました。
「登竜門」は黄河の上流にある「竜門」の滝を一匹のコイが登り切り、竜へと変身したという中国の故事「登竜門」に由来しています。
それを立体にしたのが鯉のぼりの始まりでした。

竿の先についている天球や矢車にも意味があります。天球は、神様に我が子の存在に気付いてもらうため、矢車は、どこから「魔」が来てもそれを射抜くための物です。

鯉のぼりの一番上には、吹流しがあります。
5色(青・赤・黄・白・黒)からなる吹流しの色は、古代中国の「陰陽五行説」に由来し「魔よけ」の意味があります。「陰陽五行説」は、この世の全ての物は、陰と陽の二つの気及び、木・火・土・金・水の五行で成り立っていると考える思想です。

吹流しの5色は、染料や色彩認識などの関係から、青は緑、黒は紫で表すことが多いため「緑・赤・黄・白・紫」の5色になっている場合もあります。
●黒…大黒柱である父親
●赤…生命を担う母親
●青…成長していく子供 を表しているそうです。
子どもが増えるに従い、「緑」、「紫」、「ピンク」などの鯉を足していくという家庭も多いようです。

昔は黒の真鯉だけだったそうで、江戸時代の浮世絵には黒の真鯉しか描かれていません。明治時代に緋鯉が加わり、昭和に入ると青や緑などの子鯉を加えるようになったそうです。ちなみに昔は、緋鯉は子どものことでした。青色の鯉が子供で、赤色の緋鯉が母親を表すようになったのは、昭和に入ってからのことです。
「こいのぼり」の歌には母親が出てきませんよね。
それは端午の節句には、女性には別に大切な役割があったからなのです。 5月5日の端午の節句は、旧暦に当てはめて考えると、6月のちょうど梅雨。庶民のほとんどが農民で自給自足である日本にとって、梅雨は実りに影響を与える大切な時期です。そのため端午の節句は、女性たちが身を清めて水の神様に祈り、五穀豊穣を願う神事を行っていました。この神事を終えた後は、1年に1度のお休みとして、遊びに行くことが許されたそうです。女性が羽を伸ばして家にいないので、鯉のぼりに女性がいないのですね。

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★節句飾りの飾り方

節句飾りを飾る時期ですが、春分の日~4月中旬ぐらい、遅くても4月29日昭和の日までに飾るのが一般的です。
但し、飾る時期は地域や風習によっても違います。旧暦で飾る地域もあるので確認をしておきましょう。

場所や方角は、南向きまたは東向きに飾るのが一般的。しかし、節句飾り自体が厄除けのシンボルなので、どの方向でも大丈夫です。
また、節句飾りには小さい部品が多いので、誤飲がないよう小さいお子さんの手の届かない場所に飾るとよいでしょう。

片づけの時期ですが、とくに決まりはありませんが、空気の乾燥した天気の良い日を選びましょう。
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男の子の初節句の祝い方

男の子の初節句の祝い方は、地域や家庭のしきたりによって様々です。まずは、両家の祖父母と相談して、ママやパパの負担が大きくないかを考えながら決めるとよいでしょう。

★お飾りの準備

五月人形は誰が買うのかについては、地域により異なります。
日本の古い風習では、母親の実家が贈るものとされているようですが、武家文化の中心であった江戸がある関東では、家を継ぐ男児の誕生を祝って直系である父親の実家が購入していたようです。
また、鯉のぼりは父親の実家から、五月人形は母親の実家からと分かれている地域もあるようですので、住んでいる地方によって話し合った方がよいかも知れません。
また、高額なのと住宅事情から購入しない家庭も増えています。コンパクトでおしゃれなものも増えているので色々な視野から検討しましょう。
せっかくのお祝いですから、双方の親の仲が険悪にならないようさりげなく確認しておくとよいでしょう。

★食事会をする

初節句では、祖父母などを招いて食事会を開く家庭が多いようです。食事会に招く際は簡単で良いので「いつ」「何時から」「どこで開催するか」などを記した招待状を送ると、さらに丁寧ではないでしょうか。
端午の節句には、桃の節句のように決まったメニューはありません。縁起の良い食材のカツオ・鯛・出世魚・タケノコなどの料理をすることが一般的です。
自宅で食事会を開くことが多いようですが、最近ではホテルや料亭で初節句のお祝いをする家庭も増えています。場合によっては「初節句プラン」のあるレストランなどもあるので、招待する人が多い場合やママやパパの負担が気になる場合は利用しても良いですね。

初節句なので親を招待して頑張ってお祝いしないと、と思うかもしれませんが、親は孫の顔が見られれば満足するものですし、料理は手抜きで宅配だって購入してきたって誰も文句は言わないでしょう。
それよりも、お祝いしてもらったら快く受け入れ、あまり世間の形にとらわれずに楽しく食事会をしたり、感謝の気持ちを伝えることが大切です。ぜひ楽しい初節句にして下さいね。

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まとめ

男の子の初節句は、五月人形を用意したり食事会を開いたりと、たくさん準備をすることがありますよね。初節句の手順や事前に準備をするもの・五月人形やこいのぼりを誰が購入するかなどは、先に説明したように、地域や家庭のしきたりで異なる場合があります。事前に祖父母などと相談をして、早めに段取りをしておくと慌てずに済みそうですね。
また、初節句は子育てで忙しい時期でもあります。お祝いのすべてを行うのではなく、できる範囲で準備を進めてはいかがでしょうか。初節句は一生に一度の良い記念になるように、パパや祖父母と相談をしながら、みんなが楽しめる特別な日を過ごせると良いですね。

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